【第22回世界選手権富士通杯・準決勝&決勝】
二十歳の若きスターの誕生である。7月4日、6日に東京・市ヶ谷の日本棋院で、第22回世界選手権・富士通杯(読売新聞社主催、富士通株式会社協賛)の準決勝、決勝が行われ、韓国の姜東潤(カン・ドンユン)九段が、同じ韓国の大先輩、李昌鎬(イ・チャンホ)九段を決勝で破って、初優勝を果たした。姜はすでに韓国の国内棋戦で大活躍、李世ドル九段や朴永訓九段らを追う若手の代表格として認知されているが、この優勝で世界戦の新しい顔に急成長である。ベスト4止まりの日本勢にとってはうらやましい限りだが、姜青年の活躍を中心に、ベスト4の戦いをお伝えする。
【ユネスコ事務局長 松浦氏に聞く】
報告記 小林千寿五段
「1999年にアジア初のユネスコ(国連教育科学文化機関)事務局長に就任された松浦晃一郎事務局長は、七段の免状を持つ実力者でもあります。このたび、十年の任期をあと数カ月残すまでとなった松浦さんに、世界の要職から得た碁の魅力・普及について語っていただきました」