松本、新人王に輝く <第31期新人王戦三番勝負> (10月)

 

 攻めとシノギ――両者の個性がぶつかり合った決勝三番勝負は松本武久六段が初の栄冠に輝いた。

 第1局目では黄翊祖七段が持ち味を活かした展開で緒戦を制した。名人戦リーグ入りの実績を持つだけに、流れはこのまま黄に傾くかと思われた。

 しかし、続く第2局では松本が序盤で優勢を築き、1-1のタイに戻した。

 どちらが勝っても新人王戦初優勝となる。互いに熱い思いを秘めて臨んだ最終局は白番の松本が黄の緩着を咎めて、形成は盤面勝負に。結果、終始手厚く打ち進めた松本が白番5目半勝ちを収めた。

 これまで実績は目立たなかった松本。だが優勝候補だった黄を退け、その力強さを証明した。

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