買い物嫌い!



 
ミラノのシンボル、と言えばやはり市の中心にそびえ建つドーモ(大聖堂)でしょう。
また世界2番目の大きさを誇るこのドーモを取り巻く界隈は、ミラノで一番にぎやかで華やかなショッピング街であり人通りが跡絶える事はありません。

 初夏の一日、ドーモに続く目抜き通り『ヴィットリオ、エマニエル2世通り』を歩行者に解放し、第2回ゲームフェスチィバルが開かれました。
昨年、初めて開かれ大好評を奏したこのイベント、ミラノ市の後援やスポンサー援助もアップして、今年も続投となったのです。

 20程のゲーム団体がそれぞれに趣向を凝らした装いで通りに構え、道行く人達にパンフレットを配ったり、実演、指導をしていきます。

 日曜日とあって?キロあまりの通りはごったがえし、これほど実質的なファン拡大効果があるでしょうか?
 こちらでお馴染みスカッキ(チェス)、ダマ(チェッカー)ブリッジ、オセロ、スクランブル、マジックカード、等などをはじめとして麻雀、将棋協会も参加。東洋のゲームとは言えそれらしい顔ぶれは見当たらず、もっぱらイタリア人愛好家を中心に活動しているとの事でした。

昨年暮れからテレビ放映が始まった影響で、とうとうイタリアでも火がついたポケモンは今年初参加。大きなピカチュー人形が通りをねり歩く姿は、さすがに目立ちます。


 
 囲碁の部門は本紙7月号に登場したイタリア囲碁協会の会長岡さんをはじめ、メンバー総動員で朝から日暮れまで、訪れる人達の対応に追われ大忙しでした。

スタッフ全員がイタリア囲碁協会が作ったポロシャツ(何と背中に武宮先生の直筆『宇宙』のプリントがされている極めもの!)これをユニフォームに、日中は30度を越える日差しの下で汗だくになって、がんばってくれました。

 年中通じて日本人観光客の多いミラノですが、その中から飛び入りで自由対局に参加、一日中じ〜っと腰を据えて対局を楽しむ姿も見えましたよ。偶然旅先で、しかも外国の人達との囲碁交流なんて、心に残る素敵な思い出になる事でしょう。

 そうそうイタリア全土に訪れる観光客を国別で見ると、一位はドイツ。日本は10番内に入らないのですがミラノは特別で、買い物目当ての日本人観光客がダントツ一番!不景気云々など信じ難く、有名ブランドが軒を連ねる周辺は日本人だらけで、買い物=ストレスの私には大いなる謎でした。

この際正直に打ち明けましょう、ストレスの一番の原因は自分に合うサイズがないのです!サイズが大きいとか小さいとかじゃなくて、体型に合わないのです。

 例えばスカートを買いに出かけた時の事です。これぞと思い気に入ったスタイルを取り上げウエストに合わせ選ぶと、お尻の辺りが縫目もはちきれんばかりにパンパン。そこでお尻に合わせてみるのですがするとウエストから下がガバガバで、結局何度試着しても合うものが見つかりません。あまり私が悲しそうな顔をしていたからでしょうか、見ていたイタリア人の店員に『君のお尻は長いんだね〜』となぐさめられました?

 要するに純日本人体型の私に、ヒップアップばっちりのイタリア女性に合わせた服が入る道理がないでしょう?

 周りを見渡せば老若男女イタリア人、特にミラネーゼ(ミラノ市民の呼名)はとってもお洒落でスタイル抜群、ついついわが身も同じだと錯覚していたのですが、この論理に気付いた時から、私の買い物嫌いが始まったのです。

 ちなみに有名ブランド店では日本人体型に合わせたモデルがあるそうで、こういった問題は無いそうです。懐具合は別として、、、、。

 私がGO-Tシャツ集めに凝っている訳は、実はこんな所にもあるのですよ、ふふふ。